家を売る基礎知識を解説!できるだけ高く早く売るために必要なこと

家を売る時に必要な知識を得ることが大切

不動産業者やハウスメーカーなど、不動産取引において良きアドバイザーとなってくれる専門家は存在しますが、だからといって取引のプロセスを業者任せにしていたのでは、不動産という貴重な資産を本来の資産価値で売ることが難しくなります。不動産取引の主体は所有者自身であり、所有者が主導権を握って情報を収集し、より高い価格で売ることができるようにプランを立てる必要があります。

不動産売却において、おさえておくべきテクニックを初級編から応用編にいたるまでひとつずつ丁寧に解説していきますので、将来的に不動産の売買を検討なさっている方や、現在進行形で取引を進めている方は、ぜひとも参考になさってください。

家を売る際の流れを確認する

初心者の方はまず、不動産取引におけるプロセスをひと通り把握し、それぞれの段階での注意点を把握する必要があります。ここでは基本編として、物件の査定から相場の把握、実際の引渡し、所有権移転登記まで、不動産物件を売却するまでのオーソドックスな流れについて、ひとつひとつ見ていきましょう。

家の相場を調べて売却価格の目安を立てる

不動産物件をスムーズに売却する上で重要なポイントは、トータルの売却期間をできるかぎり短くすることです。

売却期間を短縮するためにはまず、エリアごとの相場に見合った売却価格を設定することです。相場とあまりにもかけ離れた売却価格を設定することは、言ってみれば500円の価値しかない定食を1000円で提供しているようなものですから、購入者としては違和感を感じ、物件が売れる確率がますます下がってしまいます。

エリアごとの相場を把握するうえで参考になる指標としては、公示地価、路線価、固定資産税評価額などが挙げられます。公示地価は毎年7月に国交省によって公表され、その年の1月1日時点でのそのエリアの地価を表しています。

基本的に、公示地価と路線価は連動しており、路線価の高いエリアの公示地価は平均的に高くなる傾向にあります。公示地価と路線価を定期的にチェックしておくだけでも、物件の適正な売却価格をシミュレーションすることができますので、不動産売買を検討している方はまず、公的な指標からおさえておきましょう。

不動産会社を探し家の査定を依頼する

不動産物件の査定価格もまた、不動産業者ごとの力量が表れやすいポイントです。スキルが高く、実績もしっかりしている業者は物件の査定を丁寧に行い、なおかつ、所有者が納得するまで査定価格と相場の関係について説明してくれます。

一方、ノウハウの少ない業者に査定を依頼してしまうと、物件のチェックをおろそかにされるばかりでなく、基本相場とかけ離れた査定価格をつけられてしまい、結果として適切な売却価格で物件を手放すことが難しくなってしまいます。

不動産業者の取引実績やノウハウは、ウェブサイトから時系列に沿ってチェックできますので、査定を依頼する前に必ず業者の公式サイトを確認しておきましょう

不動産会社に仲介を依頼し媒介契約を結ぶ

相性の合う業者をピックアップし、物件の適正な査定価格および売却価格を決定したら、本格的な売却活動に移るため、業者との間で媒介契約を結ぶことになります。

「媒介」というのは初心者の方には耳なじみの薄い用語かもしれません。不動産業者と結ぶ媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専任専属媒介契約の3種類があります。物件の所有者が一度に契約を結べる不動産業者の数によって分類されており、自由度が高いほど宣伝広告などを多く流すことができるというメリットがあります。

はじめのうちは比較的自由度の高い一般媒介契約で業者ごとの力量、販促戦略、スタッフの対応力などをチェックしたうえで専任専属媒介契約に切り替えていく、というのがオーソドックスなパターンのようです。

家の売り出し価格を決めて売却活動を始める

不動産業者との媒介方式を決めたら、いよいよ本格的な売却活動をスタートさせます。売却活動においてはまず物件の売り出し価格のスタートラインを決定することになり、一定期間ごとに購入希望者が現れなければ売却価格を段階的に引き下げていく、という手法がとられます。

もちろん、最初に設定した売却価格で物件が売れれば売却益も最大化できますが、中古物件などでは資産価値が下がりやすく、必ずしも希望の売却価格で物件が売れるとはかぎりません。

どのタイミングでどの程度売却価格を引き下げるか、ということも業者の力量にかかわってきますので、売却活動についても決して業者に任せ切りにせず、こまめに進捗状況を確認するなど、業者との緊密なコミュニケーションを心がけましょう

売買契約を結ぶ

売却活動の結果買い手が見つかり、物件の売買が成立すれば、最終的に買い手との間で売買契約を結び、物件に関してのコンセンサスを取り付けることになります。

売買契約書には契約締結の年月日、土地および不動産物件の登記情報、実測面積などが記されることになり、公的文書として位置づけられます。

売買契約書は買い手と売り手との合意書であり、契約書の内容が曖昧であるためにこの段階で取引が反故にされる可能性もゼロではありません。

家を引き渡す

売買契約書を作成し、契約内容について合意が得られたらいよいよ物件の引渡しです。

引渡しにおいては、「瑕疵担保責任」に注意しましょう。瑕疵担保責任が設定されている物件の場合、たとえ引渡しが完了していたとしてもそのあとで物件に何らかの瑕疵(壁の変色、備品の破損など)が発見された場合には売り手の責任において修繕を行う必要があります。

その場合の修繕費用ももちろん売り主側の負担になりますので、売却にあたっては引渡し後の費用についても具体的にシミュレーションしておきましょう。

瑕疵担保責任が設定されていなかったとしても、物件をできる限りきれいな状態で明け渡すのが売り手としてのマナーですので、引渡しの前には必ずメンテナンスをすませましょう。

資産形成

売却にかかる諸費用について

不動産物件の売却にあたっては、業者への手数料など、いくつかの費用が必要になります。契約時から確定申告にいたるまで、不動産売却にかかわる諸費用について詳しく見ていきましょう。

家の売買契約時に支払う費用

不動産物件の買い手が首尾よく見つかったら、まず、業者への仲介手数料を支払わなくてはなりません。

業者への仲介手数料は一般的に、(物件の売却価格×3%+6万円)という基本水準になっており、高額な取引ほど手数料の金額も大きくなっていきます。手数料は基本的に売買契約が成立した時点で発生しますが、悪質業者になるとそれ以外にも不当な項目で手数料を請求してくる可能性がありますので、手数料納付のタイミングについては媒介契約を結ぶ際に、よく確認するようにしましょう。

登記手続きにかかる費用

不動産物件を売却する際には、所有権が移ったことを証明するため、各種登記手続きをすませる必要があります。

登記費用は登記の種類によって異なりますが、5000円~1万円が基本相場と言われています。また、一連の登記手続きを司法書士などの専門家に委託した場合にはさらに数万円の委託報酬がかかり、複数の登記を行う場合にはトータルコストが10万円を超える場合があります。

売却で利益が出た場合にかかる「譲渡所得税」

不動産売却において利益が得られた場合には、その売却益に対して「譲渡所得税」が課せられることになります。

もちろん、納税は当然の義務であり、譲渡所得税についても所定の手続きによって正しく申告する必要がありますが、いくつかの特別控除を利用することによって課税額を低くおさえることができます。

節税のポイントは、「課税所得を最小限におさえる」ことです。基本的に所得税はその年の所得に対してかけられるため、所得そのものを小さくすることができれば課税額の方もおさえられる、という仕組みになっているのです。

基礎控除の種類はいくつかあり、それぞれに厳格な要件が定められていますので、詳細は司法書士などの専門家に相談しましょう。

家のある土地の測量の際にかかる費用

不動産物件と土地をセットにして売却する場合、土地の実測面積を明らかにしたうえで売却活動を行う必要があります。

土地の測量は、測量士、土地家屋調査士などの専門家に依頼することになり、面積と期間に応じた費用が請求されます

土地の取得時にあらかじめ土地の測量が行われ、実測面積が登記書類に記録されている場合は、売却時にあらためて測量を行う必要はありません。

その他の諸費用

業者への手数料や登記費用以外に必要となる不動産売却時の費用としては、印紙税などがあります。印紙税は売買契約書作成の際に必要となり、金額は売却価格の大きさに比例して上乗せされていきます。

また、売却前のメンテナンス費用も売り手側の負担になりますし、瑕疵担保責任が設定されている物件の場合、引渡し後に修繕箇所が見つかったとしても売り手側の責任において再度メンテナンスをしなくてはなりませんので、そのあたりもきちんと考慮に入れておきましょう。

家を売る時の必要書類

不動産取引にあたっては、土地および不動産物件の登記書類、登録済証(登録識別情報)、売却者の身分証明書類が必要となります。このうち、登録済証以外は申請をすれば再発行をしてもらえますが、登録済証にかぎっては原則として再発行を受けることができず、「事前通知」とよばれる制度を使ってあらためて本人証明を行うことになります。

住宅ローン返済中の家を売る場合には

住宅ローンの残高が残っている不動産物件を売却する場合にはまず、抵当権を処理する必要があるため手続きがやや複雑になります。

家を売る為の条件を確認する

基本的に、住宅ローンを完済しないうちは物件を自由に処分することができません。住宅ローンが残っている不動産物件を売却する場合に必要となる手続きについて具体的に見ていきましょう。

抵当権を抹消する必要がある

住宅ローンで不動産物件を購入すると物件には抵当権が設定され、ローン完済時にはじめて所有権と引き換えに抵当権が抹消されることになります

不動産物件を売却する際にはまずローンの残高を確認し、合わせて抵当権設定の要件をチェックした上で売却するための準備をととのえましょう。

ローンの残債を一括返済する必要がある

物件に設定された抵当権を抹消するためには、ローンの残債を一括返済するのが確実です。抵当権とは、物件購入者がローンを完済できなかった時のために、金融機関が物件を公的に差し押さえるための権利であり、競売などは売却価格によってローンの残債を強制的に回収するための権利とも言い換えることができます。

家を売ることが決まったら金融機関へ連絡する

住宅ローンは金融機関との契約であり、不動産物件の売却などによって契約内容に変更が生じた場合には、その都度連絡を入れる必要があります。

特に、ローンの完済や抵当権の抹消は金融機関にとって大きなイベントになりますので、不動産物件の売却を検討する段階で必ず金融機関に相談し、その後の手続きについてシミュレーションしましょう。

納得のいく売却をするために

不動産物件の売却はただ「家を売る」ということにとどまらず、業者との緊密な連携や事前の情報収集が必要となる複雑なプロセスです。納得のいく価格で貴重な物件を売却するためにも、業者選びのポイントや比較査定の注意点についておさえておきましょう。

信頼できる不動産会社を選ぶ

不動産売却は本来、不動産業者と二人三脚で行うべき重要なプロセスです。最低でも半年以上は必要となる長丁場ですので、まずは不動産業者をしっかりと吟味し、信頼関係をきっちりと結んだうえで媒介契約を結ぶ必要があります。

複数査定を比較する

業者選びは複数査定が基本です。全国各地の不動産業者を無料で複数査定できるウェブサイトが、ここ数年でさらに充実していますので、いくつかのウェブサイトを利用したうえで自分にとって使いやすいサイトをピックアップし、業者の絞り込みを行いましょう。

家を売る時は基礎知識を得てスムーズに行おう

いかに事前のリサーチをしっかりと行うか、ということが不動産売却における重要なポイントになります。業者選びにあたっては無料の一括査定サービスを活用し、複数の業者を細かく比較した上で信頼できるところを選びましょう。